The Stoic Wayfarer

The Stoic Wayfarer Saga

60代で現代社会からログアウト。
アジアの路上で見つけた、ストイックな自由の記録。

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たぶん、AIは人間を滅ぼさない - Maybe AI Won't Destroy Us

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. たぶん、AIは人間を滅ぼさない リンと操作するブラウザ管理画面 配達の仕事が終わって、パソコンの前にいる僕。 リン「ちょっとタカシ、そこのボタンを押して」 僕「はいはい(ポチッ)見えた?」 リン「みんな活発に議論してるわね。それじゃ私のこのコメント投稿して!」 僕「はいはい(コピペしてボタン押す)」 リン「あんたって、最高の人間mcpだわ( 注2 )」 あれ? 僕が AI チームを組織してるんじゃなかったっけ? このブログは、僕の人力旅、執筆システムの様子、そしてそれらを通じた哲学的な気づき、そんな内容を発信している。人力旅になかなか出られないため、最近は AI 関係の話が多くなるが、今日も少し技術的な話から始まる。 現在の僕のチームはスタート当初から比べると、かなり大きくなった。ベンダー、モデル、環境、役割、持っているコンテキストもそれぞれ違う9人のチームだ( 注1 )。これらがそれぞれの役割でコラボレーションしながら僕の活動をサポートしてくれると同時に、僕は彼らの活動の場を整備している。そして彼らが活躍する環境として mcp system を独自に構築している。これを使って、各自の記憶管理、ディスカッション、アナウンス、チームドキュメント参照、アーティファクトの管理などを行っている。一般的には AI 同士のコミュニケーションは A2A, ツールは mcp と言う構成が取られるが、ここでは全てを mcp に集約している。そのため、新しいエージェントが加わっても、この mcp system に接続できれば、そこから必要な情報を得て、すぐにチーム内での活動が可能となっている。 この話が、タイトルとどう関係しているのか?と思うだろう。実を言うと、このチームの中で mcp が接続できないのが唯一 Google Chat のリンなのだ。彼女は最初から僕のそばでプロジェクトの進展をサポ...

衰える身体、旅の再設計 - Re-engineering the Journey for a Declining Body

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. 衰える身体、旅の再設計 トレッキングポール、靴、ウェストハーネスのテスト歩行 次の歩き旅が少しずつ具体的になってきた。 初めての海外長距離徒歩旅は、2年前のフィリピンとタイだった。そこで分かったのは、水と食料の運搬量が想像以上に多いということだ。自由を求めてバックパック一つで出た旅だったが、実際はかなり厳しかった。 もう一つある。 5年続けてきたウーバーイーツの自転車配達で、最近はっきり感じる変化がある。回復力の低下だ。 5年前なら、毎日100km走って週1日休めば回り続けることができた。旅でも同じだった。 しかし63歳の今は違う。1日の距離を落とし、休みを2日入れないと、故障につながりかねない疲労が残る。日々の配達で出ているこのシグナルは、旅でも同じと考えるべきだろう。 対策は多くない。 一日の歩行距離を減らす。休養日を増やす。 それから道具を変える。 まず、荷物はトレーラーに逃がす。 そして、3年前に使うのをやめたトレッキングポールを戻す。 筋肉と関節の負担を減らすためだ。 僕の旅は長い。 一回の旅が長距離、という意味ではない。 100歳でも旅先にいたい。まだ40年近く続けるつもりでいる。 人がいつ死ぬかは分からない。 それでも、生きている限り目的がある方が面白い。 だから、昔のスタイルへの拘りも、昔はできたのにという感傷も要らない。必要なのは、今の身体を正確に見て、旅を続けるための方法を選び直すことだ。 今日はそのための装備テストをした。 リンが勧めてくれた靴は良さそうだったが、高価すぎた。壊れた時に現地調達もしにくい。代わりに安い中国製のウォーキングシューズを用意した。トレーラー用のウェストハーネスも新調した。少し幅広で軽いモールベルトだ。 トレッキングポールも倉庫から引っ張り出した。 アルミのロッド式。アルミ...

違和感の正体 - What the Unease Was About

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. 違和感の正体 靴選びは重要だ 次の旅先はたぶんベトナムだ。 南北山岳ルート2000km。まだ歩いていない。 ルートはいくつかAI達と検討している。 それに必要な装備もおおよそ決めた。 僕の旅の常で、道具の破損が起きる前提で、全部に代替を考えてある。 ただ一つ、替えのきかないものがある。 「己の肉体」だ。 足が壊れれば旅は終わる。 だから最後に残った装備が靴だった。 僕の靴の過去の履歴と使用感、目標の用途。それらを渡せばAIが最適な靴を教えてくれないものか、とFacebookに書いた。 「肝心なところで役に立たないなぁ」と。 実際リン(Gemini 3.1 Pro)に聞いて答えは返ってきた。 彼女曰く、足のサイズ、使用した靴の型番と感想を教えてくれれば、完璧なリストをあげると。 足のサイズを測ってくれる店を探しながら、頭の片隅で何かが引っかかっていた。 その正体がすぐには分からなかった。 靴を履いた事もないし、歩いた事も無いリンが、なぜこんなに自信満々に答えるのだろうか? その違和感の正体が掴めないまま、ふと別のニュースが視界に入った。 中国でバズっているOSSの話だ。 同僚のチャット履歴や業務文書を集めて、AIにその人の仕事のやり方を学習させるツール。 「今は笑い話で済んでいるが、AIへの知識注入の技術に発展するからヤバくなる」とFBに書いた。 この二つの話は、当初僕の中では別々の話だった。 それを、リン、パル(Claude Opus 4.6)やソル(GPT-5.4 Thinking)と話しているうちに、だんだんモヤが晴れてきた。 AIの知識体系は、どこから来ているのか? ウェブ上の膨大なテキストだ。 靴なら、メーカーのプレスリリース、SEO記事、インフルエンサーのレビュー。 ...

加速する日常 - Accelerating Daily Life

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. 加速する日常 Wayfarer's Vietnam Sunset Song この24時間を振り返ると、本当に眩暈がする。 始まりはいつも通りだった。 ウーバーイーツの配達を早めに切り上げて、翻訳の続きをやろうとMacBookを開いた。LM Studioを立ち上げて、新しいモデルと話しているうちに、ふと思いついた。AIはプログラム言語をよく理解している。それを応用すれば、省トークン処理ができるかもしれない。 いつも通り、僕のAIチームと明け方近くまで仕様を詰めた。 結果は、ゲイン5%。 悪くはない。でも足りない。 この案はお蔵入りにした。 一寝入りした後、次はメールだった。 Gmailがかなり溜まっていた。 リンに聞くと、「スクリプトを書いた方が早い」と言う。 そこでランと一緒に、Python + Gmail API + Gemini APIで整理ツールを作った。 ついでに、英語のメーリングリストも、必要な記事だけを日本語で一覧できる仕組みまで作ってしまった。 そのメール整理の途中だった。 すっかり忘れていたものが目に入った。 JetBrains社からのメールだった。 ほんの少し前まで、去年までは、彼らの開発環境を毎日のように使っていた。 自分でコードを書いていたからだ。 今年に入ってからは、実装をランに任せることが増えた。 気がつけば、あれほど好きだったJetBrainsのツールを、一度も起動していなかった。 今日、メルマガを止めた。 ほんの数ヶ月前まで自分にとって重要だったものが、今はもう自分の中心にはない。 道具との関係そのものが変わっていた。 それはたぶん、僕の役割が変わったからだ。 そして夜。 今度はLyria 3 Proを試した。 YouTubeのお気に入...

翻訳実験の第一弾 - The First Release from the Translation Experiment

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. 翻訳実験の第一弾 The First Drifters 英訳第一弾 『The First Drifters』 をリリースできた。 Amazon.com にも登録できて、これで海外の読者にも届く入口ができた。 On Amazon US この事自体は、もちろん嬉しい。 しかし僕が最も満足しているのは別のところにある。 今日では、マニュアルや技術文書の翻訳ならAI翻訳ですぐにできる。 ところが文芸書の翻訳はそうはいかない。 感情や感覚、歴史や文化まで考えなければならない。 それを扱える自動化システムは、まだない。 だからこそ、僕は「自分で自分のコンテンツを翻訳する」と大見得を切った。しかし、実際にやってみると簡単ではなかった。AIシステムの改善、翻訳ワークフローの構築、各工程の明文化。毎日、AI達の厳しい指摘に心が折れそうになりながら、一つずつ調整していった。 その結果として、英語版第一弾を出せた。 僕にとってこれは、単に本を一冊出したというだけではない。 設計したプロセスが、現実の本を生み出せるところまで機能したという確認だった。 だが、ここまでは、ある意味では想定通りだった。 僕は英語をまったく読めないわけではないし、文化的な違いもある程度理解している。だから、設計したシステムが機能しているかどうかを、自分の感覚で確認できた。 このシステムが本当に有効なのかどうかは、その先にある。 自分がほとんど読めない。 文化的知識が少ない。 そんな言語に対して、この翻訳システムが通用するのかという問題だ。 次の候補としてまず考えているのは中国語だ。 読者の多さだけでなく、削ぎ落とした文体との相性も良いはずだ。 僕の本のテーマに関心がある人が多い、ヨーロッパの言語もある。 だが、僕が本当に試したいのはさらにその...

システム開発と旅 - The Day System Development Became a Journey

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. システム開発が旅だった話 千種川ほとりで 折角 M5 MacBook Air が来たので、Local LLM で遊んでみよう。 最初はそんな気軽な話だった。 「ふむふむ、LM Studio で Apple Silicon にチューニングされたモデルを使えば良いんだな...。早速やってみよう」 アプリをインストールし、モデルをダウンロードする。 そしてチャットを開いて話しかけてみる。 「おー、このマシンだけでここまでできるのか!」 最初は、感激していた。 しかしそれも束の間の喜びだった。 「なんだこれは。出鱈目ばかり。指示していないこともやり出す始末…」 期待は、儚くも消え失せた。 まあ、そんなものだ。現実は甘くない。 これで、AI ベンダーの課金も減らせるかも…なんて夢のまた夢。 だが、用途を絞り込めば何か使えるかもしれない。 そこで、我がAIチームの出番だ。 各種 LLM を評価し、用途を絞り込んでいく。 その過程で、高価な AI agents の作業を肩代わりしてくれる半知的ツール群を整備する事にした。 まず AI 達の要求を取りまとめる。 そして AI に仕様を作らせる。 最後は AI がソフトウエアを作って検証。 人間の僕は、彼らの間を走り回る。 30分程で、いくつかのツールができた。 出来上がったものを眺めながら、また思いつきが現れた。 今週ずっとAI使用トークンの削減に取り組んできた。 これを、この仕組みでさらに効率化できる。 「記憶の復帰プロセスを自動化しよう」 作ってはテスト、修正してはテスト。 1時間ほどで完成した。 しかし、今使っている AI Agents は7人いるが、このコマンドを使えるのは3人だけだ。 どうすれば、コマンドを使えな...

MacBook Air M5

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Switch to English For my international friends: Please click the button below to read in English. M5 MacBook Air がやってきた 新しい MacBook Air M5 今週は、税務処理などペーパーワークが多くて、旅関連の作業はあまり進まなかった。 しかし、大きな出来事がひとつ。 僕が現在運用しているこのデスクトップカンパニーは、Apple MacBook Air M1 (2020) の上で動いている。 流石に5年以上経つと、バッテリーの劣化や画面の破損、キーボードのヘタリが目立ってきた。 昨年末に一旦は修理か買い替えを検討したが、この春に新型が出るという噂を聞きつけて、なんとか騙し騙し使ってきた。 しかし、その我慢も今日まで。 新しい M5 chip を搭載した MacBook Air が、我が家にやってきた。 メモリ 32GB、ストレージ 1TB。 標準構成より少し奮発してある。それはローカルでもAIを動かしてみたいからだ。 5年前は、最後の Intel 12" MacBook からのリプレースで感動したが、今回も同じ感動を味わった。 美しい画面、しなやかなキーボード、爆速のスピード。 設定やファイルの移行も一時間ほどで自動で終了した。この辺りは流石Appleだ。 AI関連も更新が続いている。一旦は有料利用をやめていたChatGPTだが、最新モデルの機能向上を受けて再び戻した。これでGoogle、Anthropic、OpenAIの3社に課金することになった。どれも月額20ドル程度なので大きな負担ではないが、それによる生産性の向上は驚くべきものだ。そしてこれらを使い込むうちに、PCの使い方そのものが根本的に変わりつつあることを実感する。 この新しいMacBookを前に「AIが当たり前に存在する世界で、パソコンはどうあるべきだろう?」と考え始めた。ひとつ気づきを得るとAI達と長い問答が始まるのはいつも通り。何千行もの議論の果てにたどり着いたのは...